| 打順 | 選手名 | 守備 | 打 | ミート | 力 | 走 | メモ |
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俺がファルコンズに指名されたのは16年前のことだ。
俺は知弁若山高校を首席卒業し、それでかつファルコンズにドラフト1位で指名され、「天才高校生」「万能高校生」「文武両道ガチ勢」と言われた。
(これからプロで出世街道まっしぐらだぜ!)
そう思っていたのだが・・・
「向居くん。来季の年俸なんだが・・・」
「え!年俸ダウンじゃないですか!今季30ホールドとったんですよ!」
「いや、雑賀くんが17勝3敗、笹原くんが18勝6敗、橋爪くんが46ホールド、グランくんが42セーブだし・・・きみより成績いい人に年俸まわさないとだし・・・」
「それにしてもでしょ!僕も頑張ったんですよ!」
「いや・・・嫌ならFA持ってんだから移籍しなよ。」
(15年この球団に尽くしたのにこれかよ!こんな球団最悪や!)
俺の野球人生は波乱万丈である。
ファルコンズは投手が揃っていて俺を冷遇する。グランが入る前はクローザーでチヤホヤしやがったくせに、雑賀、笹原、橋爪が入る前は先発が不足してるからって俺の希望を無視して先発転向させようとしたくせに!
俺は頭の中でそんな愚痴を連呼していたわけだが・・・
俺がそれでもこの球団に残っていたのには、ある理由がある。
それは・・・雑賀たちのことが気がかりだったからだ。
俺は雑賀、笹原、橋爪に投球のノウハウを教えたり、ご飯に連れて行ったりして仲が良かった。雑賀たちはイケメンでモテモテで、グランに関してはダンディーときた。濃ゆめの顔だった俺から見たらとても羨ましい存在だったが、4人ともいいやつで、いつもこの5人で他愛もない話を球場でするのが楽しみだった。
その時間がなくなるのが怖かったのだろう。
だけど雑賀たちは俺の年俸を聞いて憤慨していた。30ホールドしたのに5000万はさすがに安すぎると。
俺は雑賀たちにFAを勧められた。向居さんと離れるのは辛いがこのままじゃ上層部の連中に舐められたままですよと。
この一言で俺は勇気づけられ、FA移籍を決断した。
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名無しさん
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