しかし2008年、
父が日本に転勤。
服岡県に移り住んだ。
あるときテレビでニュースを見ていた彼は
偶然にも野路間氏の本塁打を目にする。
彼はそれに感動し、
サッカーを辞めて野球を始めたいといった。
父はなかなか頷かない。
曰く「9年もサッカーをやってきたのもったいない」とのこと。
しかしクレメンテは言葉で無理なら行動で示そうとした。
父には無断で投げ込みをし、
秘密で買ったバットを振った。
それを父はこっそり見ていた。
父は彼の熱量に根負け。
野球の練習をしていいと言った。
高校3年の時には
練習の成果が身を結び
4番ファーストとして
チームの主砲になっていた。
彼は2013年ドラフト3位で入団。
その年からファーストのスタメンに居座り続ける。
しかし2021年、
守備力を向上させたボカネグラとの
スタメン争いが勃発。
2023年、クレメンテは敗北し
スタメンを奪われた。
しかし彼は日々の練習に励みながら
今でもスタメンを狙っている。
今シーズンはホームラン7本と
代打出場の多い中では
ずば抜けた数字だった。
意外と几帳面なところもあるらしい彼が、
再び4番に君臨し
鮮やかなアーチを見せてくれるか。