| 打順 | 選手名 | 守備 | 打 | ミート | 力 | 走 | メモ |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1番 | 部屋に入ってきたのは | ||||||
| 2番 | 40代後半に見える細身の男だった。 | ||||||
| 3番 | 至って変わったところはない... | ||||||
| 4番 | 片方の足が義足なのを除いては。 | ||||||
| 5番 | 彼は自分のベッドの | ||||||
| 6番 | 隣の椅子に座ると切り出した。 | ||||||
| 7番 | 「こんにちは。あの時事故に遭った者です」 | ||||||
| 8番 | ああ、この人も事故に関与しているのか。 | ||||||
| 9番 | 彼の言うことによると |
まず彼は普通に車道を車で走っていた。
そしたら対向車線から白い車が突っ込んできた。
突っ込まれたことで彼の足が片方無くなり、
車は回転しながら俺に突っ込んできた...。
なるほど、だから最初ドゴンとか言ってたのか。
突っ込んできた白い車の運転手は
飲酒運転だか薬物摂取過多とかで
当時意識が飛んでいたらしく
事故によって亡くなったらしい。
彼は島田と名乗った。
今は建設会社の社員らしく、
なるほど確かに筋肉はありそうだ。
彼は言った。
「普通のことができないのって、何気に辛いですよね。僕はあなたより早く目を覚ましましたが、暇で暇で仕方がなかったんですよ。それにこんな足じゃあ、もう建設業には戻れない。もともと億劫になってきていた建設業から離れるのは、何気に寂しいことですよ。」
彼が帰ってから、俺は気付いた。
かなり入院生活が続く故に
体力が衰えてしまうのではないか。
野球を辞めなければならないのでは?
そんな寂しいこと、嫌だ。
俺は涙を流しながら恥じた。
野球を辞めてしまってもいい。
なんでそんな情けないこと言ったんだ。
自分は知らないうちに
野球ができるありがたみを
忘れてしまっていた。
情けない。
島田さんの言う通り、
普通のことができないことは
かなり苦しかったのだ。
こうなったら早く治して
モンキーズに戻ろう。
野球を楽しみたい。
⑤に続く
|
名無しさん
|